当支援室は2021年、眼瞼痙攣を含む眼球使用困難の方々への情報発信、相談窓口として発足したものです。
令和3年度 厚生労働省 障害者総合福祉推進事業 いわゆる「眼球使用困難症」により 日常生活に困難を来している方々の支援策等に関する調査研究の報告は、下記サイトからアクセスできます。
厚生労働省令3年度障害者総合福祉推進事業「いわゆる「眼球使用困難症」により日常生活に困難をきたしている方々への支援策に関する調査WGにより企画・制作されたリーフレットが、下記サイトからダウンロードできます。http://www.crp.co.jp/business/universaldesign/R03_syumei_leaflet.pdf
#眼球使用困難症候群のうち頻度の高い「眼瞼痙攣」患者のうち日常生活に大きな支障を有する例は、厚生年金法では障害手当金相当としています。しかし、病気が治っていない(固定していない)場合は3級の障害年金が支給される対策がとられていました。しかし、更新時に却下されてしまうケースが激増しています。
このことを含め、障害年金法には種々の問題が発覚してきています。障害年金法研究会により下記の集会(参議院議員会館1F101室)が企画されています。
当室若倉雅登もパネリストとして参加します。多くの方に関心をもっていただきたいテーマですのでここにご案内し、皆様の参加を呼びかけます(ウエブ参加も可能、参加費無料)。
障害年金法研究会主催「障害年金改革待ったなし!」
日時 2024年10月31日(木)12時~14時
会場 参議院議員会館1階101室
(国会情勢により変更がありました。)
本集会は、300名以上の一般参加者、10名以上の国会議員または議員秘書の皆様、および数名のメディアの方々の参加を得て、盛況のうちに終了いたしました。詳細は研究会HPから発表される予定です。
眼球使用困難症候群における光過敏性について、「眩しさ」「羞明」という言葉では医師にも、一般人にもなかなか実態が伝わらないという声が、かねてから当事者の方々から寄せられていました。当室では当事者、支援スタッフを交えて、この問題について話し合いが行われました。photophobia=羞明は医学用語として用いられますが、国際的にはどのように解釈されているのでしょうか。下記はそれを説明している文章です。
Wu とHallett1)によれば、羞明(photophobia)は1934年にLebensohnが「眼球への光の曝露が原因で疼痛を惹起または悪化させた状態」と記載したのが医学的定義の最初とされる。この定義では、羞明を一種の疼痛とみなしている(光眼痛症、photo-oculodynia)点と、羞明を起こす光の性状については一切触れていない点が特徴である。確かに羞明と眼部疼痛は三叉神経(第一枝)という感覚神経を介在する共通ルートを持つ。しかし、羞明にはそれだけでなく、光を嫌うあるいは回避したいという感情を司る大脳辺縁系ルートが関与することも指摘されているので疼痛と同義とはいえない。
臨床経験的には、羞明は光に対する過敏性、光を避けたいという感覚、疼痛と混同または共存する感覚、発光又は反射する対象物を見続けていると発現、増強する症状であり、暗くても出現する場合や人工光であるいは自然光で特に出現する場合などもあり多様である。つまり、必ずしも「弱い光を強く感じる」といった定量可能な性質は持っていない。
「グレア」(不能グレア、不快グレア)という用語を使って説明しようとする場合もあるが2)、現状ではKatz, Digre ら3)の「光が眼球や脳に不快を引き起こす感覚状態」との定義が受け入れやすい。彼らはまた、眼球疾患以外に様々な病態で羞明が存在することを示している。また、羞明は臨床上の問題としては従来低く見積もられてきたが、生活の質を大きく低下させる重要な問題であることも指摘している。 (引用元=若倉雅登:中枢性羞明—臨床上見逃されてはならない問題。日本医師会雑誌 151:442-449,2022.文中の番号は参照文献番号、ここでは文献を 省略する。必要な場合は原文を参照されたい)
これを踏まえた話し合いで、「眼球使用困難症候群における光過敏性」の説明用語として「光過敏性眼脳症」(直訳的にはphotosensitive encephalo-ophthlalmopathy)を用いてはどうかとの提案がありました。皆さまのご意見を頂いた上で、実態を説明するのに以後汎用してゆきたい考えがあります。ちなみに、眼球使用困難症候群の用語を取り替えるという意味ではなく、その一部をなす概念です。(文責:若倉)
NHK視覚ナビラジオ(2023.2.12放送)「眼球使用困難症の現状」の内容が、NHKのウェブ記事となり下記サイトで閲覧できるようになりました(当室若倉雅登副理事長出演)。
記事一覧 | NHKハートネット から「視覚障害」へ。又は下記サイト。
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/797/
TV朝日系のABEMA TVのニュースショー(4月23日12:00-14:00)にて「眼球使用困難症」の方が紹介されました。特集部分を下記から見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=d2fSfNhTPAA&t=680s
眼球使用困難症候群の紹介記事が、毎日新聞
ニュースサイトにアップされました。
下記サイトからご覧になれます。
https://mainichi.jp/articles/20210222/k00/00m/040/272000c
https://mainichi.jp/articles/20210225/k00/00m/040/050000c
このほか以下のサイトでも紹介されています。
https://youtu.be/dfGE8xAB5B
https://www.nhk.or.jp/heart-net/shikaku/list/detail.html?id=47255
https://www.sannichi.co.jp/article/2018/08/02/00287828
https://times.abema.tv/articles/-/5608562
https://www.j-cast.com/2018/12/22346682.html?p=all
http://www.oguchi.gr.jp/2020/04/15/8627
眼球使用困難症候群を知るために
以下の内容のDVD(40分)を作成しました、御希望の方に実費(送料とも¥500)で配布しております。電話、メールでお申し込みください。
1.はじめに
2.若倉雅登先生へのインタビュー
症候群の説明
3.ある患者さんの事例
4.おわりに
当室への賛助について
1)広報活動・ボランティア活動: 本相談室の機能をうまく利用してもらうためには、まずその存在を必要とする方々に知っていただくことが大切です。現在、ホームページ、ちらしや広報誌発行による広報活動を行っていますが、いまだ不十分と考えております。この点に関して、ご協力いただける個人、団体を募集しております。また、健康講座などを開催し、会員や地域の方々との接点を持つことや、将来相談員として加わっていただける方々の養成にも努めております。企画立案も含め、こうした活動にボランティアとして積極的に参加していただける方、また現在は少人数で活動していますが、活動をさまざまな形でお手伝いいただける方も募集しております。関心をお持ちの方は、ホームページの「お問い合わせ」からメールをいただけると有難く存じます。
2)賛助金、寄付金について:本相談室は、主に会員会費と寄付金とで維持運営されています。ただし、相談会員の会費は相談室の維持運営と受益者負担の原則から必要なものですが、病気や症状をお持ちの相談者の負担をできるだけ最小限にしたいのも事実であります。このため、当室では各方面に寄付金を求めております。相談会員にはならないが、(一時的、継続的問わず)当室の活動を応援したいという意志をお持ちの個人、団体の方がいらっしゃいましたら、メール、電話などでご一報いただければ大変有難く存じます。寄付金、賛助金につきましては匿名でも可能です。